やはり、探偵を雇うって、簡単なことじゃないんですね。
ある程度の予想はしていましたが、これほどの金額がかかってくるとは・・・。
結局わたしは根負けし、探偵会社の相談員なる人と会う約束をしてしまったのでした。
何度か、本当に相談は無料なのか確認し、絶対に相談だけでお金をいただくことはない、という返答に、断りきれなくなったような気持ちで。
待ち合わせ場所に現れたのは、電話の声から推測できる、そのものの人が来たって感じ。
意外に若い、とか、意外に綺麗な人だ、っていうものは全くなく、想像通りの、少しふくよかで、それなりの年齢になった女性だったのですから。
わたしは、自分の想像と一致したことで、笑ってしまいそうになりながらも、その笑いたい気持ちを押さえて、自分のことを話し始めた。
その人は、やたらうなづきながら、“わかるわ〜”とばかりの表情で相槌を打ってくれた。
でも、なんとなく嬉しくない。
結局、1時間ほど話し、おばさん・・・、でなく相談員からの価格提示を待っていた。
しかし、返ってきた答えは、
「実際に調査を担当する調査員から、見積もりを出します」
というもの。
ここまで来て、返答を待たされることに耐えられず、見積もり依頼自体を辞めてしまおうか迷っている、と持ちかける。
すると、調査員(かどうかはわかりませんが・・・)に電話し、相談しているのか、小声で話しながらも、答えても良い金額のラインがどのあたりか、確認しているようだった。
そして、出てきた答えは、たった2日間の尾行調査で、100万円以上の金額がかかってくる、という内容のものだった。
わたしは、即効お断りすることを決意したのでした。
そのあとも、相談員となるおばさんから、何度か調査をすすめる電話があったのだけれど、そのたびに、わたしも丁寧にお断りすることになったのでした。
ある意味、そのしつこさって、拍手してあげたくなる経験でした。 |