わたしは、気になっている名古屋の探偵会社に相談の電話をしてみようかどうか、迷っていた。
“相談無料”。
“タダほど怖いものはない。”
今まで聞いたことのある言葉が、頭をよぎる。
気になるのは、やはり値段なのだ。
一度、どれくらいのお金がかかるのか聞いてから、頼むかどうか決めれば良いだろう、と、心に決め、電話する決心をした。
わたしは翌日の、子どものお昼寝時間をねらって、名古屋の探偵会社に電話してみた。
プルルルル、プルルルル・・・・。
コール3回を聞き終えると、ちょっと不安になる。
ただでさえ、緊張してかけているのに・・・。
5回目のコールの途中で、コールが切れ、相手が出てくれたようだ。
すると、いきなり、
「すみません!あとでかけ直します!!ガチャ☆」
と、通話終了を知らせる、プー、プー、という機械音。
なにそれ?
わたしは、むっとしてしまった。
わたし、ひとことも言葉を発していなかったし。
すぐにかかってくると思いきや、わたしの携帯が鳴ったのは、最初にかけてから1時間以上たってからだったのだ。
しかも、子どもが起きてしまったし。
なんとなく、子どもの前では話したくないので、電話を出るのを辞めてしまった。
着信履歴に残っていたのは、わたしの知らない携帯電話の番号。
これって、かなり失礼ですよね。
それから、またかかってくるのではないか、と、しばらく気になっていたけれど、その後、その携帯電話から連絡がくることはなかったのです。
なんとなく、こちらから電話したくない気分でもあったので、わたしはその気になる探偵会社に依頼するのは辞めよう、と、心のどこかで思ってしまった。
それでも、どれくらいの価格がするのか聞いてみたい気持ちが押さえられず、地元にある探偵会社を探すことにしたのです。
とりあえず、友達の会社にある電話帳を借りてきて、探偵会社を調べることにした。
わたしの家の電話は、インターネットフォンなので、電話帳が届けられることはなかったし、インターネットで検索するより、電話帳で直接見比べる方が、見やすいような気がしたので。
実際に、電話帳は見やすかったですしね。 |